英会話上級者になるためにはどうしたらいい? 中級と上級の間にある壁の壊し方
2024.11.19
TOEICなどのテストでは英会話中級者レベルと言われるぐらいの点数は持っているが、そこで伸び悩んでいる方へ。中級者の壁を乗り越えて英会話上級者になるための方法を、そして上級者がさらに上達しバイリンガルに近づく方法を解説します。
Contents: |
1.英会話上級レベルとは?(中級から上級への壁)
“英会話上級者でも「何時何処でもペラペラと話せる」わけではない。”
英会話上級者を目指すのであれば、目標としての具体的に英会話上級レベルを定義する必要があります。
英会話上級者とは、「英語を使って新たな知識を得る能力を持っている人」と定義できます。
英会話上級者と聞くと、多くの人は以下のような人を想像します。
・様々な場面/話題/相手でもスムーズにスラスラと話している
・相手が言っていることをすべて聞き取り適切に相手が求めていることを回答している
・何にも物おじせず英語をほぼ完璧に操っている
しかし、上記の想像上の英会話上級者の特徴は英語力だけでは習得することはできません。
とても難しい目標だと感じるかもしれませんが、これらは私たちの母語である日本語でもとても難しいことです。
「英語を話せるってすごいこと」という考えが、日本の文化や教育には根付いており、多くの日本人が無意識のうちに、日本語で出来る以上の「すごい」ことを英会話に求めてしまっています。
日本語で話しているときも、すべての話題に精通しているわけではありませんし、どのような場面や相手でも緊張しないというわけではありません。
日本語は言語として聞き取りやすい言語ではありますが、周りの状況や相手の滑舌によっては聞き返すこともあります。日本語を話す中でも言い間違えをしてしまうこともありますよね。
日本語超上級者であるはずの私たち日本人の日本語力がそうなのですから、英会話上級者のレベルにそれ以上を求めるのは酷なことです。
まずは自分自身に酷なことを求めるのをやめてください。
とはいっても、英語上級者と言われる人たちは、英語を話す友人を作ったり、英語で仕事を難なく成し遂げたり、英語圏で不自由なく過ごすことが出来ています。
そのような人たちが共通して持っている能力が、「英語を使って新たな知識を得る能力」なのです。
この能力を支えている、英語に関する3つのスキルがあります。
これから説明する3つのスキルを持っているかどうかが、中級者と上級者の違いです。
2. 英会話上級者になるために欠かせない3つのスキル
“音、フレーズ力、英語思考”
「英語を使って新たな知識を得る能力」には以下の3つのスキルが必要です。
英語上級者に必要なスキル: 1. 会話相手の発声を理解し、相手に伝わる発声が出来る 2. 自分が知らないことについて相手に自然に尋ねるフレーズ 3. 英語話者の思考パターンに合わせて話す |
詳しく見ていきます。
- 会話相手の発声を理解し、相手に伝わる発声が出来る
英語上級者の人が会話相手を聞き取れない時、(相手側の問題以外では)多くの場合、相手が使っている語彙を知らないということが理由です。
もし意味が分からないながらもこの新しい言葉の音を聞き取れて再現できるのであれば、
What is 〇〇?
と聞くだけでも会話の理解は増しますし、語彙を新たに学ぶことができます。
日本語で「〇〇って何ですか?」と尋ねるスピードで質問できるのであれば、それはもう英会話上級者のスムーズな会話の条件を満たしていると言えます。
ただこの新しい言葉を知らないだけでなく、全く聞き取れなかったとしたらどうでしょうか?
質問すべき言葉自体を再現できないのですから、
Sorry? What is え~~…I did not understand あ~~…
となり、一気に会話が拙い印象になってしまいます。
もちろん語彙の幅を広げて聞き返すこと自体を少なくする努力は必要ですが、語彙力を増やすには時間がかかり、実際の英会話の中で増やしていく方が効率的です。
まずは知らない言葉でもある程度の音感を聞き取り、それを再現できる発音のスキルを身に付けるようにしてください。
- 自分が知らないことについて相手に自然に尋ねるフレーズ
聞き返すことが自然でスムーズな会話の一部であることは前述しましたが、状況や理解度に合わせた聞き方をすることで、さらに適切に相手から知識を引き出すことができます。
What is 〇〇?だけを使ってワンパターンで聞き返すだけではスムーズな会話とは言えません。
日本語でも「〇〇って何?」と頻繁に聞いてくる人と会話するのは疲れますよね。
例えば、What is 〇〇?を、
I did’t get 〇〇. 「〇〇が分からない」
もしくは
Does 〇〇 mean ✖✖? 「〇〇って✖✖って意味?」
に言い換えるだけでも印象が変わります。
さらに知らない語彙ではなく内容の理解を確認する聞き返しなども使えますね。
例えば、
I understand that …. But could you elaborate on …?
「…ということは分かったが、…について説明してもらえる?」
といった感じに質問できれば、相手も説明しやすくなります。
状況や自分の理解度に合わせて相手に質問できることも上級者の条件です。
- 英語話者の思考パターンに合わせて話す
英会話上級者は相手が理解しやすい英語を話します。
それは単に聞き取りやすい発音やイントネーションというだけではなく、相手が分かりやすい順番で情報を伝えるということです。
日本語は、理由や例を積み上げて最後に結論を伝える言語です。
例:雪が降っているから電車が遅れるかもしれないので30分早く家を出る。
英語は結論に対して理由や例をぶら下げていきます。
例:I will leave 30 min early because maybe the train is delayed due to snow.
30分早く家を出る。電車が遅れるかもしれないから。雪のせいで。
日本語で話していても、何を言っているのか分からない人と会話された経験はあるかと思います。
日本語話者が理解できない順番で情報を伝え、日本語としての論理的思考から外れてしまっていると、聞き手は理解することを難しく感じます。
英語でも同じことが言えます。
英語としての論理的思考の上で正しい順番で伝えることが出来ると、聞き手はスムーズに理解することができ、何度も聞き手から質問されることが少なくなります。
言語は文化や思考から作られています。
英語話者の思考や文化を理解することで、英会話上級者に必要なスキルを身に付けましょう。
3. 自分の状況を見極めて正しいアプローチで上達する ~3つのスキルの伸ばし方~
もう一度、英会話上級者に必要なスキルを見てみましょう。
英語上級者に必要なスキル: 1. 会話相手の発声を理解し、相手に伝わる発声が出来る 2. 自分が知らないことについて相手に自然に尋ねるフレーズ 3. 英語話者の思考パターンに合わせて話す |
自分が、何が出来ているか、出来ていないか、振り返ってみてください。
日本語話者の英会話中級者の多くは、これらのスキル3つすべてが出来ていないことが多いです。
日本の英語教育のおかげで、ある程度の文法の知識や語彙力を持っていても「日本人は英語が苦手」とされてしまっているのはこのためです。
どうやってこの3つのスキルを習得/強化できるか、見ていきましょう。
- 会話相手の発声を理解し、相手に伝わる発声が出来る
英語の音を聞き取るためには、英語の発音のメカニズムを理解し、音を再現できる体の動かし方を学ぶ必要があります。
自分から発音できない音は聞き取ることも難しいため、リスニングのためにも発音の勉強は必要です。
英語の発音で注目したいのは以下の要素です。
子音 |
日本語にはない子音がある。口の動かし方を理解して練習。 唇、顎、舌を独立して動かす訓練が必要。 |
母音 |
日本語では5母音、英語には20母音ある。 日本語の4倍口を動かす意識。 |
ごまかし |
英語は言いやすくするために文字通りに発音しないことが多い。 文字を信じるより音を信じて練習。 |
イントネーション |
英語は日本語よりも何倍もイントネーションが大事。 言葉だけでなく音の抑揚で意味を伝えている。 |
もし発音に課題がある場合は、誰かに教えてもらいつつ矯正してもらうことが一番効果的です。
独学で学ぶ場合は、時間がかかる、間違ったままの音になってしまう、などのリスクがありますが、シャドーイングの訓練が効果的ではあります。
ただこのトレーニングはとても難しい訓練なので、文章をリピーティングすることから始めてみてください。
リピーティング時に上の4要素を意識することを忘れずに、英語の音の完コピを目指します。
- 自分が知らないことについて相手に自然に尋ねるフレーズ
聞き返すこと、質問することは恥ずかしいことではありません。
むしろ英語上級者としてのスムーズな会話に必要不可欠であり、さらに英語力を伸ばしたり新たな知識を得ることも可能になります。
しかし間違った聞き方をすると、自分が幼く感じたり、相手に負い目を感じたり、相手に対して失礼になったりしてしまいます。
いくつかビジネス上のコミュニケーションにおいてもよく使えるフレーズをご紹介します。
英会話レッスンやその他英語を使う機会で、これらの表現を積極的に使ってみてください。
Could you please repeat that? 「もう一回行ってください」
Sorry, I didn’t catch that. Could you say it again? 「聞こえませんでした。もう一回いいですか?」
Can you rephrase that? 「別の言い方で言ってもらえますか?」
Could you explain that in more detail? 「もっと詳しく説明してください」
What do you mean by (specific word or phrase)? 「(言葉やフレーズ)ってどういう意味で言われてます?」
Could you give me an example? 「例を挙げてもらえますか」
Do you mean that (summary of what you think the person said)? 「(相手が言ったと思うことを要約して)ってどういう意味ですか?」
Can you clarify that for me? 「はっきり言って(明確化して)もらえますか?」
Could you break that down for me? 「わかりやすく教えてもらっていいですか?」
Could you explain that in a different way? 「違う言い方で説明してもらえますか?」
Could you dumb that down for me? 「バカでもわかるように言ってもらっていいですか?」 ※dumb=バカ という言葉ですが、dumb down で「大衆にもわかるように易しくする」という意味なので、日本語の直訳ほどきつい印象はありません。 |
このようなフレーズに目敏くあり、教材や英語の本、また会話の中から見つけ出して積極的に利用することで、自然に聞き返す力が身に付きます。
特に聞き返す、質問する、自分の理解を確認する、という習慣をつけるためにも、間違った聞き返し方を矯正してくれる環境で、会話練習をすることがおすすめです。
- 英語話者の思考パターンに合わせて話す
日本語と英語の論理的思考がちがうことは前述しましたが、いきなり会話の中で英語思考を使いこなすことはとても難しいです。
まずは書くことから慣れていくことがおすすめです。
その時に、結論から書き始め、理由を述べ、例を挙げ、結論で終わる、という形を徹底します。
また、文章ごとでも理由から書き始める癖をつけないことです。
具体的には、because / since / due to など、理由を述べるために使う言葉を文頭に使うことを禁止するという縛りをつけてみてください。
まずはじっくりと考えて英語的論理的思考に慣れることが出来るように、英語を書く量と頻度を増やします。
英会話上級者になりたい/ならなければならない理由がはっきりしているのであれば、英語を使う状況に関連する内容で文章を書いてみてください。
例えば仕事で英語を使うのあれば、商品の説明、会社や部署の説明などがイメージしやすいと思います。
特に英語が必要な理由がない場合は、毎日英語で日記をつけるなど、なんでもいいので英語を書く習慣をつけてください。この習慣を継続することが英語の思考パターンを身に付ける近道になります。
4. 中級から上級になるためのおすすめスクール
English Village: ネイティブ講師/マンツーマン
24/7 English: バイリンガル講師/マンツーマン
英語上級者になるための3つのスキルを身に付けるには、特にマンツーマンのレッスンがおすすめです。
イングリッシュビレッジでは、いろいろなタイプのネイティブの先生から自然なフレーズと発音を学べます。
英会話上級者はネイティブとの会話から新たな知識を得る能力を持っています。
中級者は上級者になるためにその「英語を使って新たな知識を得る能力」を身に付けなければなりません。
そのために色々な会話内容にもついていけるように、聞き返しのスキルも高めないといけないことを考えると、様々なバックグラウンドを待つネイティブ講師とのレッスンは魅力的ですね。独学ではインプットに偏りがちなため、アウトプットが出来るレッスンは英語学習においてとても効果的です。
英会話上級者として様々なネイティブ英語話者とスムーズに会話できることを目指している、そんなあなたには、すべて本物の英語であり同時に色々なタイプの英語で訓練が出来るレッスンを受けられるイングリッシュビレッジはおすすめです。
24/7 Englishでは、バイリンガル英語コーチが、あなたが上級者になるための課題に合わせてカスタマイズしたカリキュラムで教えてくれます。
バイリンガルのコーチ陣は、英語上級者を目指しているあなたが目指すべき到達点です。
バイリンガルということは、あなたが今持っている課題を乗り越え高い英会話力を身に付けてきたということです。初級者向けから上級者向けまで本当に意味のある勉強法も知っています。
過去に同じ課題を感じて苦しみ、しかも乗り越えてきた人たちに学ぶことが出来れば、効率的に英語上級者に近づくことが出来るのは当たり前のことですよね。
英会話上級者の条件となる3つのスキルを鍛えるために具体的にどのような英語学習をすればいいのか知りたい人、正しい方向に進んでいるのか確認しながら上達したい人にはお勧めのスクールです。